読書人間の電子書斎

〜今まで読んだ本を記録して自分だけの図書室を作るブログ〜

文芸、文学

気分の悪くなる児童文学「にんじん」ジュール・ルナール

久しぶりの投稿 梅雨の低気圧と不眠症にやられて、しばらく動けないでいたけどなんとか復活 読んだ本もたまりまくってるので、少しずつここで記録をつけていけたらいいなあ ということで にんじん (新潮文庫) 作者:ジュール ルナール 新潮社 Amazon 童話みた…

【奇抜すぎる児童書】「穴HOLES」ルイス・サッカー

読んで驚いたし、なぜに早く読まなかったのだろう…しかし、記憶を消してもう一回読みたいとさえ思える衝撃の本に出会ってしまった 穴 HOLES (講談社文庫) 作者:ルイス・ サッカー 講談社 Amazon これは良い本読んだ…読んだことない方は今すぐにでも読んでほ…

【旅猫リポートスピンオフ】「みとりねこ」有川ひろ【長めの感想】

私が数年前に読んだ「旅猫リポート」にスピンオフが登場したと聞いて「なんだとぅ!読まなくては」と勢いづいてさっそく読み終わった タイトルは「みとりねこ」 みとりねこ 作者:有川 ひろ 講談社 Amazon このブログにも「旅猫リポート」の感想を記録してい…

【3回生まれ変わった犬】「僕のワンダフルライフ」【少し長めの映画感想】

猫を飼ってるけど、元は犬派だった私 最近、本当に犬に飢えていてずっと気になっていたのでやっと観ました 僕のワンダフル・ライフ (吹替版) ブリット・ロバートソン Amazon この映画の原作はこちらですが、たぶん読むと泣く(動物ものは本当に無理)ので、…

【わかり味が深すぎる】「推し、燃ゆ」宇佐見りん

私が初めて読んだ宇佐見作品は「かか」 ellery0y.hatenablog.com それに続いて読んだ「推し、燃ゆ」 こちらは第164回芥川龍之介賞を受賞し、2021年本屋大賞9位にもなっています 推し、燃ゆ 作者:宇佐見りん 河出書房新社 Amazon やはり私はこの作者さんの表…

【星新一 訳】「竹取物語」【感想】

いわゆるかぐや姫だけどちゃんと原作を読んだことがないので、大好きな作家、星新一による「竹取物語」を読んでみました 竹取物語 (角川文庫) KADOKAWA Amazon といっても、かぐや姫のあらすじなんてほとんどの方が知ってる(知らないの私くらい)と思うので…

【和菓子の甘さ、人生のほろ苦さ】「和菓子のアンソロジー」坂木司編

「和菓子のアン」の著者の坂木司さんがいろんな作家さんにリクエストした和菓子がテーマのアンソロジー本 個性豊かな作家さんによる甘いミステリー、甘いコメディ、甘いコメディ、甘い怪談…色んなジャンルのお話がぎゅっと1冊に詰まっているアンソロジー 甘…

【侘しさを感じる】「女のいない男たち」村上春樹【長めの感想】

ついこの前読み終わった村上春樹の「女のいない男たち」6話からなる短編集です ↓私が読んだのは単行本 女のいない男たち (文春文庫) 作者:村上春樹 文藝春秋 Amazon 村上春樹の短編集は比較的読みやすいけど、やはり私の中途半端な読解力では大した解釈はで…

【娘の歪な愛情】「かか」宇佐見りん【短い感想】

「推し、燃ゆ」で芥川賞を受賞した著者のデビュー作「かか」を読んだ短い感想を書いていきます なぜ、短いかは毎度の事ながら私と文学作品の相性が悪すぎるからだ (私の読解力がない) かか 作者:宇佐見りん 河出書房新社 Amazon ちなみに、私はまだ「推し…

【西向く犬】「少年と犬」馳星周

東日本大震災から5年間彼は走り続けた 【第163回 直木賞受賞作】少年と犬 (文春e-book) 作者:馳 星周 文藝春秋 Amazon 直木賞受賞作でもあるこの作品、なんとなく手にとって読んでみたけど、こんなにも泣くことになるとは思いもよらなかった 例によって語彙…

辛口評価「トマシーナ」ポール・ギャリコ

この前、読み終わりました。 ポール・ギャリコは初読み。 でもポール・ギャリコは家の本棚に何冊か並んでいてファンタジーものを読みたい気分だったので「トマシーナ」を読みました。 トマシーナ (創元推理文庫) 作者:ポール・ギャリコ 発売日: 2004/05/25 …

四畳半神話大系のスピンオフ「四畳半タイムマシンブルース」森見登美彦

さあ、読み終わったぞー「四畳半タイムマシンブルース」 四畳半神話大系の主人公、主人公が想いを寄せる明石さん 悪友の小津、下鴨幽水荘の主の樋口氏が帰ってきた…… と、言いたいところだけど私は森見登美彦氏のファンになって日が浅い なもんで「四畳半神…

ジョン・スタインベック「ハツカネズミと人間」

これも私が読書メーターで挑戦している「ガーディアンの1000冊読破」のなかの1冊なんですけどね… 読み終えたのは「怒りの葡萄」で有名なスタインベックの 「ハツカネズミと人間」 スタインベック「ハツカネズミと人間」読んだ農場を渡り歩いて働いてい…

村上春樹 「一人称単数」

村上春樹「一人称単数」を読んだのだけど やっぱり、村上春樹って難解だねって話。 ★あらすじ この作品、エッセイ風の短編となっており まあ、難解だねって言ったけど今までの村上春樹作品と比べると 格段に読みやすい。 今まで出会った女性の話や 学生時代…

メーテルリンク 「青い鳥」

メーテルリンクの「青い鳥」読みましたー(^^) 青い鳥 (新潮文庫) 作者:メーテルリンク 発売日: 1960/03/22 メディア: 文庫 いわゆる「幸せの青い鳥」ってやつで有名な作品 こちら、戯曲となっておりまして 戯曲っていわゆる脚本みたいなやつで 少し物語の風…

「ねこばん」 牧野忍

「ねこばん」読了! この作品には癒やされた。たしか、ドラマにもなってたよなあ。 あらすじは、定年退職をした頑固者の根本勲60歳が なぜか、庭にたくさん集まってくる猫たちに翻弄されるうちに 今までの仕事一筋で家庭を省みることなかった自分を 猫の気…

なにひとつ解説などできない村上春樹「TVピープル」

村上春樹作品って難解で これは一冊読んだだけでは分からない作家だと思って 理解できるまで読んでやろうと思って 「ねじまき鳥クロニクル」「ノルウェーの森」 「1Q84」「騎士団長殺し」「羊をめぐる冒険」 「アフターダーク」「海辺のカフカ」をざっと読み…

【文豪ミステリー】谷崎潤一郎犯罪小説集

文豪もけっこう推理小説を書いてたりしますよね。 「くまのプーさん」のミルンとか坂口安吾とか。 で、今回は谷崎潤一郎の「犯罪小説集」を読んだので ゆるゆると日記がてら書いてみよう思います。 谷崎潤一郎犯罪小説集 (集英社文庫) 作者:谷崎 潤一郎 発売…

恋愛小説だと知らなかった「あしながおじさん」

読書が習慣になって10年くらい 子供の頃はあんまり本じたい読んでません。 年に一冊読むか読まないかくらいで若草物語や クリスマスキャロル、不思議の国のアリスなどなど (現在は読了済み) 子供の頃に読んでて当たり前の作品を読んでこなかった。 最近、初…

すぐ死ぬんだから 内舘牧子

「もう年だから」「どうせ死ぬんだから」「終活しなきゃ」 そんなネガティブな言葉をバッサリきっちゃう主人公の78歳のハナさんが素敵な作品! すぐ死ぬんだから 作者:内館牧子 発売日: 2018/08/23 メディア: Kindle版 78歳の忍ハナは夫、岩蔵の死後に岩蔵が…

太陽の塔 森見登美彦

森見登美彦の「太陽の塔」笑いがとまらん。 なんではやく読まなかったんだろう? ☆あらすじ 大学生の主人公の「私」は恋人の水尾さんに振られる。しかし、私は諦めきれず「水尾さん研究」と称して水尾さんをストーカー…もとい観察日記をつける。(ストーカー…

むらさきのスカートの女 今村夏子

むらさきのスカートの女 作者:今村 夏子 発売日: 2019/06/07 メディア: Kindle版 芥川賞受賞作でしたっけ?図書館で借りて読んでみました。 感想は正直うーん…わからない。文学はむずい。 ★ざっとしたあらすじと感想★ 黄色いカーディガンの女が語り手。(ネタ…

「ノックの音が」 星新一

星新一の「ノックの音が」読了 「ノックの音がした」という文章ではじまる15篇のショートショートが収録されていてブラックユーモアに加えてサスペンス、ホラー風味のある 様々な話、結末であっと驚くような話が短いページにぎゅっとつめられている。 お気に…

本の読み方

いつも疑問に思うのだけど 読書をする人たちはどういう読み方をするのか? 私の場合は本を五冊くらい用意して 一冊をきりのいいところまで読んだら 次、二冊目の本をきりのいいところまで~という感じで 五冊の本をぐーるぐーるとローテーションでかわりばん…

十字架 重松清

今現在、いじめにあっている人にこそ読んでほしい。 それと、私もいじめにあったことがあるから 少し感情的になるかもしれません。 ※あらすじ 主人公は中学2年生の真田裕。 同級生の幼馴染みフジシュンがいじめを苦にして自殺をする。 彼の遺書には、少しは…

【泣ける本】「旅猫リポート」有川浩【感想を改訂した】

もうだいぶ前に読んだけど、いつまでも忘れられない本 旅猫リポート (講談社文庫) 作者: 有川浩 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/02/15 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (8件) を見る 「旅猫リポート」 有川浩さんの作品で映画化もしました 大ま…