夏はホラー第2弾 「新耳袋第4夜」
第1夜~第3夜までを単行本で持ってて4夜~9夜を文庫本で持ってるという謎な揃えかたをしてしまったこの作品。
もうさんざん話題になった本をいまさら話題にするというバカな自分が嫌になる。
この本、ずいぶん前に読んだのだけど 最近また文庫本で読み返してて、やっぱり、面白いなーと。
「新耳袋」というのは怪談話のショートショートみたいな作品で全部実話。
99話収録されていて、なんでも100話読んでしまうと 読者に怪奇現象が起きてしまうから1話減らして収録しているとか。 (いわゆる百物語…)
⬇これが、第1巻、心霊写真の話が怖かったなあ…
なかには、99話読んでもふしぎなことがおきた読者もいるらしい。
まあ、私は「次は?次は!」みたいな感じでどんどんページを、めくって、 新たな怖さを求めてしまっている自分がいるだけで怪奇現象は起きなかった。
なんだったら、一気に2冊読んだから198話読んじゃって 百物語通り越しちゃったから逆に怪奇現象がおきなかったのかもしれない。
なかでも特に私が怖いなと思った巻は第4夜
第4夜には「天使」というメルヘンなタイトルの話がある
そのお話はこう… 男性が道を歩いていた。
ふと、見上げると女性が空に居た。
女性は男性に向かってにっこりと笑う、しかしその次の瞬間…
みたいな、おちはかけないけど一気にどん底に突き落とされるような恐怖を感じる話だった。
あと、もうひとつ「山の牧場」という、話も不思議な怖さを感じる
廃墟となった牧場に、取材に行くという実話なんだけども 幽霊のようなものはでない、だけど現実か?そうではないのか? なんだか境目がはっきりしない 「正体不明の恐怖」というのがよく描かれている実話だと思う。
他にも妖怪や家にまつわる話、植物にまつわる話がジャンルわけされて収録されているので 怖いだけでなく、不思議で感動的な話も楽しめる怪談本。