ルグィン…「ゲド戦記」描いた人です。
しかし、この「闇の左手」
難しかったいや、私の頭が悪いだけだと思うけど
しかし、思いっきり理系…というか
私は理系どころか読解力もない
真性バカですが面白かったし
なによりこれ、読書記録なのでメモがわりに書いてみる。
☆あらすじ
冬の惑星「ゲセン」に使節として
遣わされたゲンリー・アイはまず、カルハイド王国へ赴く。
そこで、エストラーベンという若者にカルハイドの案内を頼むが
カルハイドは隣の国オルゴレインと争っていた。
やがてアイは政治的な恐ろしい陰謀に巻き込まれていく。
同時にカルハイド王国とエストラーベンのルーツも明らかにされていく。
この、ゲセンという国は人がみんな両性具有
(男であり女でもある)
たとえば「ケメル」といって発情期みたいなものが
周期的に起こりその都度、体は男性になったり女性になったりする。
そうやってこの国は人類繁栄をしてきたのですが。
やはり、普通の人間と違って社会形成や人々のあり方まで変わっているのがまた、面白い。
なにより、発情期のようなものが訪れたときのみ繁殖するという
無駄のないシンプルさがなんか、効率的とも言える。
ミステリーのような側面もあって
難しいことはよく分からないわたしでも
楽しく読み進めることができました。
ただ、生物学的な話や国が絡んだ陰謀みたいなのは
複雑で分かりにくかったかなあ。
後半、エストラーベンはアイを救うために一緒に国家から逃げるのだけど
普通の男性のアイと女性にもなる両性具有のエストラーベンの種を越えた
絶妙な距離感の友情が印象的で
アイはエストラーベンを男性として接するか女性として接するか
かなり葛藤している様子がよく描かれている。
ただ、アイをかばってエストラーベンに悲劇が起こる結末…
これが、確かに1番正しい結末なのだろうけど
少し切なくなった。
まあ、結末に少しの希望があるのが救いなのかな。
☆ところで
ゲセン人は両性具有ゆえにホルモン関係が女性よりだそうで
戦争や争いがないとか…これはけっこう魅力的じゃないかと思った。
まあ、かなり淡白な人達ばかりという印象を受けたので
かなり、ドライな人付き合いしかできないようですが。
(けっこう私からするとその方が楽)
良くも悪くも男性と女性の両方の性質をもった新しい人類ですね。
これが人類の進化形ではないかと考えてしまった。