【嫌ミス】ギリアン・フリン「ゴーン・ガール」上巻感想
……こんなヘビーなミステリー小説だったんか。
映画化もして話題になった「ゴーン・ガール」私は気になりつつも観てなかった。
私は映画は先に原作を読む派だから映画を観ることができなかったのだけども、この前原作の上巻を読了しました。
★あらすじ
ニューヨークでライターをしていたが電子の波により失業した34歳のニックは、奥さんのエイミーを連れて故郷ミズーリの実家に戻った。
金はないながらもほそぼそとやっていた二人のように見えたが、結婚5周年の記念日にエイミーは失踪する。
エイミーはさらわれたのか、亡くなったのか
ニックの現在とエイミーの日記を読みながら展開していく作品。
エイミーの過去から様々な関係者をあたり、失踪前の行動を洗うと驚きの事実が明らかになる。
↓【ちょっとネタバレ】
ニックはエイミーを探すために捜査に協力するのだが、ニックにとって都合の悪い証拠が次々と発見されついに警察に嫌疑をかけられることになり、弁護士を雇うことになる。
ここまでが上巻のあらすじ。
★感想
↑上巻読み終わった私の顔
ドロドロしてるなあ…
世界中の結婚生活から嫌なところを抜き取り、ニックとエイミーに詰め込みましたと言わんばかりのドロドロかげん。
というかエイミーよく我慢できたなあ
夫の親と暮らすという地獄環境、ニックは無関心なので親の介護はエイミーがする、ミズーリという田舎暮らしの不自由さ…おまけにニックに財産とられたうえに、浮気までされる。
なんというかニックが自己中すぎてイライラした。
完全にエイミー側に立って読んでた。
でも、ニックの目線からエイミーを見るとエイミーも充分におかしいしなあ…どっちもどっちか…
何だったら登場人物みんなおかしいしなあ、この作品。
うまくいえないけど
ニックの独白とエイミーの日記を読んでるととにかくこの夫婦は見えてるものが違うんかいと言いたくなるほどすれ違っている
まあ…なんだ、もしこんな夫婦が身近にいたら「離婚したら?」と思う
(口に出しては言わないけど心のなかで思う)
まあ、そういう感情的なことは置いといてミステリーとしてはかなり面白い作品で遅読の私にしてはかなり早く読めた。
次々と発覚するニックにとって悪い新事実、サクサク進んでいく物語、急展開の連続で退屈することがなかった。
上巻で一通りの手がかりとニックとエイミーの夫婦関係の真実を示す証拠が出そろったわけだけども、下巻でどうやってこの伏線が回収されていくのか楽しみ。
私としてはニック犯人説をおしたいけど、ぶっちゃけニックが犯人ならここまで「自分が犯人です」とでも言いたげな不利になる証拠を残したりしないと思うから、やっぱ失踪したエイミー側にからくりがあるのかな…?