読書人間の電子書斎

〜今まで読んだ本を記録して自分だけの図書室を作るブログ〜

3月後半から4月に読んだ本まとめ②「怖い話」福澤徹三 「眠れなくなる夢十夜」

3月後半から4月に読んだ本まとめ①の続きです

②ではホラー感のある本ばかりをまとめてみました

 

「怖い話」福澤徹三

こちらは、心霊系の怖い話というよりは巷にはびこる都市伝説、刑罰や文化、著者の怖いと感じる物や実際に遭遇した怖い話などのリアルな体験談を集めたエッセイ

 

★感想

個人的に怖いと思ったのは、ゴキブリの浮かんだスープを使ったラーメン屋のバイトの話は想像するだけで鳥肌モノ

あと消費者金融系の怖い話とかは、やけに著者が金関連の修羅場に慣れている感じなので別の意味の怖さを感じた

 

ただ、少し物申したいのは著者の怖いと思う虫の話で「オオミズアオ」という蛾がピックアップされていたのだけども、私はオオミズアオはむしろきれいと感じるので同意できなかった

蝶や蛾の画像が平気な人は一度検索して見てほしい、発光するような青が幻想的ですよ

 

最後の方に怪談が収録されているけど、読み手は20話にわたってさんざん世の中の闇を読まされるので幽霊話が怖く感じなかった

 

著者がギリギリを体験した人にしかわからない思想を持っていて個人的にはそこが1番の恐怖ポイントでありつぼだった一冊

 

「眠れなくなる夢十夜

夏目漱石の「夢十夜」にならって「こんな夢を見た」から話が始まる夢と現の境を彷徨うような不気味な話を集めた10話からなるアンソロジー

まず思ったのは、阿刀田高さん、西加奈子さん、道尾秀介さん、あさのあつこさん、小池真理子さんなど…集まった作家さんのデッキが強すぎる

麻雀なら最初の配牌がメンチン二向聴レベル

 

この10話のなかで私が個人的に好きな4つの話のあらすじと感想をまとめてみる

 

①「厭だ厭だ」あさのあつこ

妻を亡くした夫が過去に愛した女性や、妻の久利子に思いを馳せる話

 

久利子は「厭だ」が口癖だった

 

望んでいない結婚、子供を愛せず、何よりも夫に嫌悪感を持ったまま亡くなっていった…そんな妻を哀れに思っていた夫だったが、夢の中に久利子が出てきて「このまま、逃げませんか」と言う

 

それは結婚初夜に久利子が夫に言った言葉だった

 

★感想

他人が見ていても分からない、夫婦当事者の複雑な関係が描かれていて泣ける

生きている時にもっと話し合うべきだったし、夫も久利子の「逃げませんか」という言葉から逃げるべきではなかったと思うけど、人間ってその時の感情とかタイミングや立場だとかで動けない時がある

大切な人が亡くなってから、こういう、積み重なった後悔が残るんだよなあと思わされた話

たとえ夢の中だとしても二人が救われて良かった

 

②「盲蛾」道尾秀介

あるひとりの盲目の女性に売春をさせて金を得るダメ男の話?時代も国もわからない…夢か現実かもわからない、そんな世界観から話は進んでいく

 

★感想

私には解釈が難しい話だけど…弱い立場であるはずの盲目の女性が、自分を売っている男を愛している

でもその愛が男をがんじがらめにし、男が追い詰められていく様が恐ろしく感じた

そして、衝撃の結末

逃げようのない牢獄に閉じ込められた男が自業自得なようなかわいそうなような不思議な話

 

③「翼」小池真理子 

妻のいる彼を亡くした「わたし」の話

最愛の愛猫ミロを亡くし、ミロのあとを追うように亡くなった彼

勤めをやめ、彼の妻に罵倒され、葬儀もろくに行えず残されたわたし

例えようのない孤独の中で彼と出会う夢を見た

 

★感想

最初は「なんだ、不倫かよー」読み進めるも、まさかのファンタジー感のある結末へいざなわれる

私はこれがハッピーエンドかは分からないけど「わたし」がこれでいいのなら…良いのかなあ…

綺麗事ではすまない、負の部分の恋愛模様が短い話にぎゅっ詰まっていた

 

④「輝子の恋」小路幸也

輝子は寿命を向かえていた…死ぬのだなと思った矢先に夢を食べるという妖怪「獏」が現れた

獏は輝子の人生で思い残した事を最期に叶えてやると言う

そして、輝子は過去に戻り18歳の時に恋をした若宮さんにもう一度出会う事になる

 

★感想

甘酸っぱい恋愛ものだった

二人の男性の間で揺れる輝子の苦悩にハラハラするけど、登場するキャラの真っ直ぐさや、純粋さが心に染みる、これこそボーイミーツガールもの…と言いたい所だけど、いや!オチ!

輝子のお母さんが輝子の恋を助けるために「あんた、そこまでするか?」と言いたくなるレベルの仕事をする

結末に必ず驚く面白い話だった

 

 

「眠れなくなる夢十夜」はホラーというより、幻想的で美しい話が多くて浅い眠りの時に見る夢を追体験するようなアンソロジーだった

個人的に大当たりの一冊でした

 

ーーーーー

さあ、もう5月かあ…年々、時がすぎるのが早く感じる…

 

GWに突入するけど、特に予定ないし私は趣味の家庭菜園と衣替え、部屋の掃除をして過ごすつもりです

 

長編小説も読んでいきたいけど、横溝正史アガサ・クリスティあたりを再読していきたい気持ちがある

(この前「悪魔の手毬唄」読み終わりましたので、これも近いうちに感想書きます)

 

 

 

 

3月後半から4月に読んだ本まとめ①「ももこのいきもの図鑑」さくらももこ 「小さなトロールと大きな洪水」トーベ・ヤンソン

3月後半から少し疲れ気味(急に寒くなったりしたからかな?)で、あまり長い本を読めなかったので、阿部寛のホームページ並に爆速で読める本ばかりを読んでました

 

 

4冊ほど読めたので、記事を2つに分けて読書記録をぼちぼちマイペースに付けていこうと思います

 

かなりさらっとした簡潔な感想です

 

「ももこのいきもの図鑑」さくらももこ

さくらももこが子供の頃から、飼ってきた昆虫や動物などの短いエピソードがイラスト付きで添えられているエッセイ

 

メジャーな昆虫(カブトムシやセミ)だけでなく、ぱっとしない地味な虫(イトミミズ、カメムシなど)を観察して独自に解釈してるのが面白い一冊

 

★感想

さくらももこが身近にいる生き物について面白おかしく語るエッセイだけど、誰しもが子供の頃に触れたことのある昆虫や動物の思い出話ばかりだから、懐かしさがこみ上げてきて面白いやら切ないやら不思議な気分になった

 

なかでも、ホタルのエピソードが印象的、私も保育所で先生に箱に入れたホタルを見せてもらったことがあるのだけども、あの幻想的な光が今でも忘れられない

今ではあまり見れないんだろうなあと寂しい気持ちにもなる

 

また見てみたいなあ

 

「小さなトロールと大きな洪水」トーベ・ヤンソン

ムーミンシリーズのエピソード0という位置づけの本作は、第二次世界大戦終戦直後に出版された

 

行方不明になったムーミンパパを探しにムーミンママとムーミンが過酷な環境を乗り越え、個性豊かなキャラに出会い仲間になりながら話が進んでいくというある種RPGのような展開で進んでいくのが面白い一冊

 

★感想

ただ、ひたすら癒やされた

 

ムーミンママが意外にも強気で毒舌なのも笑ったけど、荒波にもまれ命の危険をかえりみずにムーミンパパを意地でも探す姿を見てると「ムーミンママってほんとにムーミンパパの事が大好きなんだなあ」と優しい愛情を感じた

 

次々と登場するキャラは魅力的(とくにスニフ)だし、チューリッパという少女や赤い髪の少年などの人間キャラも初期のムーミン童話には登場してたんだ…

 

挿絵もたくさんで見てるのが楽しい

ムーミン初期の絵柄はあんまり可愛くないんだけど、妙に癖になる絵柄でじーーっと見てるとキモかわいい感じがする

 

ユニークな一冊だった

 

 

 

 

「ケーキの切れない非行少年たち」宮口幸治

3月に入って読んだ本

医療少年院で勤務をしていた著者のレポと言ってもいいような1冊

 

少年院、つまり犯罪を犯す少年達には大人に気付かれなかった知的障がいや発達障がいが隠れているという

タイトルの通り、ケーキを3等分できなかったり、発達障がいの特性のため身体をうまく使えなかったり、筒の中に入ったコルクを道具を駆使して取ることができなかったり融通が利かない

 

それゆえ周りと衝突したり、感覚のずれで学校などの社会からつまはじきになり犯罪を犯すようになる…という段階を大抵の非行少年たちはふんでるらしい

 

そこまではだいたい私も察していたのだけども、ある少年殺人犯が自分の犯した罪を「悪い事」と自覚していないどころか、自分が優しい人間だと思っていると言っていた事に驚いた

そんなことは海外の有名なシリアルキラーですら言わない

 

というのも、そういう少年の問題は

 

認知機能の歪み

 

に、あるらしい

 

例えば1例だけど…

 

声をかける→無視される

 

このような事があれば、一般の人なら「声が聞こえなかったのかな?」となるけど、歪みのある少年は「嫌われているんだ」という怒りに変わる

それが認知機能の歪みというらしく、これが欠如していると物事を理論立てて考える事ができなくなり犯罪という形になる

(キレやすい人の脳構造)

 

このように本書は非行少年たちの背景を掘り下げ、認知機能を改善する更生施設でのトレーニングを紹介していく内容となっている

 

★感想

とはいえ、私も発達障がい

 

いわゆる「多動性」はなく大人しいたぐいだったので周りの大人に気付かれずに大人になってから発覚した

 

だから、この少年達の感じる周りと感覚が違うのに誰も助けてくれない苦しみはわかる

この子達は健常者に見えるいわゆる「グレーゾーン」ってやつに近いのではないか…と感じた

 

発達障がいや知的障がいグレーゾーンは、誰にも気付かれずに「ただ変なやつ」と思われるだけで理解されず、厄介者扱いを受け最も苦しむのだけど、現状から言うと社会はグレーゾーンに理解があるとは言い難いよなあと感じる

 

本書を読んで思ったのは、こういう子達の親も発達障がいの場合が多くて自分の子の異変に気づきにくいので、他人が気づいてやるのが最適だと思われる

例えば、学校とかも勉強を教えるだけではなく教師がよく配慮して観察するとか、専門の医師やカウンセラーを増やしてそういう生きにくい子達に気づける環境を作るとか…そういった児童が相談しやすい環境にするとか…うーん、難しいかなあ…

 

でも、たいていの犯罪者は

 

親が未診断の発達障がいや、軽度知的障がいで家庭環境が悪い→そんな環境で育った子供も問題児になる→社会からの孤立

 

となってるので、その辺に犯罪者を作る要因があると私もつねづね思ってる

本書を手がかりに周りの大人が救いを求める少年達に手を差し伸べられる社会になれば…と思った

 

※このブログでは「少年達」と書いてるけど、もちろんこの中には「少女」も含まれます

 

 

 

 

 

 

 

【本の世界で謎を解く】「この本を盗む者は」深緑野分

2月に入り読み終わった本

本屋大賞にもノミネートされていた

「この本を盗む者は」深緑野分

 

本好きなら憧れるミステリーかと思いますし、人が死なないのでそこらへんが苦手な人も楽しめる一冊でした

 

ちなみに、この著者さんの「戦場のコックたち」は名作なのでこちらもおすすめです

最近は頭がぼんやり気味なので文章がハチャメチャだけど、せっかく読んだのでガツガツと記録していこうと思います

 

★あらすじ

舞台は本の町、読長町

 

「本探しながら御倉さんで一発だ」と言われるほどの蔵書を抱える御倉館にて不思議な事件が起こる

 

怪我をして入院した父あゆむの代わりに、御倉館のいっさいを取り仕切るねぼすけの叔母のひるねの世話をする事になった深冬

 

深冬は本が嫌いなのだがイヤイヤながら御倉館に足を踏み入れると「この本を盗む者は魔術的現実主義の旗に追われる」と書かれた気味の悪い御札を発見する

さらに真白という女の子が御倉館に入り込んでおり深冬は動揺するが、真白は毅然とした態度で「泥棒が来て呪いがかけられた」と『繁茂村の兄弟』という本を深冬に読ませた

 

その瞬間、読長町は満艦飾の旗に包まれ、月がウィンクをし、あちこちから植物が芽生えた

その世界は『繁茂村の兄弟』の本の世界そのものだった

 

どうやら御倉館の本には呪いがかけられており本を盗まれたら、その本の世界に閉じ込められるというのだ

 

呪いを解く方法は犯人を捕まえる事

 

深冬は、変わってしまった世界から抜け出すために犬になった真白と『繁茂村の兄弟』を盗んだ犯人を捕まえるために本の世界を奔走する

 

★感想

この本は全5話からなり、深冬は5つの本の世界を探険しながら犯人探しに挑む

話が進むにつれ深冬がブックカースの法則を探る人物と協力したり、御倉館の本に呪いをかけた人物とそのキーとなる存在が明らかになっていくというミステリー

 

盗まれた本の世界に閉じ込められ、盗まれた本のあらすじにそって謎が立ちはだかるという構成が面白いし、本の世界の登場人物に紛れそブックカースを利用しようとする人物が現れる第2話は書店の万引き行為の罪の重さについて考えさせられた

 

頼りない深冬が謎を解きテンポ良く進むストーリー展開は読んでいて非常に気持ちが良いし、コロコロと変わる登場人物達や独自の世界観、制限時間が迫ると本から出られなくなるというスリル…著者さんの創造力が凄まじいと感じるし冒険小説みたいな側面もある作品だった

 

あと、ハードボイルドやファンタジー、SFなどの本の世界を慣れないながらも犯人を見つけるために渡り歩く深冬の姿が、ほんっとーに大変そうなんだけど、いち本好きとしてはとても羨ましい

 

本の世界って一度は入ってみたいと思うよなあ…私は「百舌の叫ぶ夜」に入って殺し屋の百舌に会ってみたいもの…

(でも叙述トリックの世界に巻き込まれるのってきついな)

 

最後の謎から結末にかけては、かなりのスピード展開に感じたけど深冬の祖母との確執や人間関係が強調されている

蔵書に対する人それぞれの向き合い方も私には新鮮に映った

深冬が本嫌いになった本当の理由が明らかになり、本を書き、読書を愛する人達の気持ちもそれぞれだと再確認

ミステリーだけど、本好きの人の夢が詰まったファンタジー作品のような一冊だった

 

 

ペットロスが読んだ絵本達「いつでも会える」菊田まりこ 「ある犬のおはなし」Kaisei 「ぼくがうまれてきたのはね」うえだまり 「虹の橋」 

明けましておめでとうございます

といっても、このブログが一ヶ月ほど止まってたのにはわけがあります

 

1月7日に私が中学生の時から一緒にいた愛猫17才を糖尿病で亡くしました

 

無事に葬儀も終えてお骨も私の部屋に置いているのですが、まだ亡くなった事が受け入れられなくて、趣味のゲームもできず本も読めず、もはや何もできず、眠れず…もうどうでもいいよという投げやりな気分が続いています、いわゆるペットロス状態

 

心にポッカリと穴が空いた気分で私と同じような人もいるのかな…でも長い本は読めない頭に入らないと思ってペット関連の絵本を読みました

とりあえず3冊。ペットロス経験者の目線で読んでしまいました。

 

「いつでも会える」菊田まりこ

飼い主のミイちゃんを亡くした犬のシロのお話で、シロはミイちゃんを一生懸命探すのだけどどこにもいない

だけどある日、夢を見る。それはミイちゃんとの楽しかった日々の夢

そうシロが思い出せば心の中でいつでもミイちゃんに会えるのだ

 

★感想

私はミイちゃんを探すシロの側として読んだ、おそらくこれはペットを亡くした飼い主さんに向けた絵本なんだろうな

 

確かに天国や地獄はあるのか分からないから死後に会えるかはわからない

でも一緒に過ごした楽しかった日々…それだけでなく私が辛く涙していた時も守るように寄り添ってくれていたあの子の優しさは消えたわけではない、私の心の中で優しさがまだ生きている、あの子が残してくれたものだ

 

だから辛い時はあの子の優しさを無償の愛を思い出して、心の中で、いや部屋で一人のときでもいい…亡くなったあの子の遺骨に語りかけてみようかなと思えた一冊だった

 

「ある犬のおはなし」Kaisei

ある犬のおはなし

ある犬のおはなし

  • 作者:Kaisei
  • トゥーヴァージンズ
Amazon

飼い主と楽しく過ごしていた犬だったが、徐々に飼い主が犬から離れていき終いには保健所に捨てられガス室の中で苦しみながら息絶えていく犬のお話。魂だけになった犬は飼い主の元へ帰るけれど…

 

★感想

これは一切の救いがない話だった

ゆいいつ、救いがあるとすれば保健所の飼育員さんが犬を可愛がってくれたこと、ガス室のボタンを押す時に飼育員さんだけが犬たちの死を悲しみ泣いてくれた事だった

 

犬猫だけでなく鳥も爬虫類も昆虫もあんたらの都合で飼うんだから最期まで幸せに飼ってやれよ

環境が変わったり、アレルギーがあるなら譲渡するなりして命を奪うような真似するなよ、長年飼った犬に情はねえのかとこの本の飼い主の家に火炎放射器ぶっ放してやりたくなる話だった

 

ペットはとにかく金がかかる、病院や手術で何十万も飛んでいく

歳をとれば介護も必要で汚くなり糞尿も垂れ流す、臭くもなる、子供の時みたいに可愛くもない

そこまで考えろ、それでも愛せるやつだけが動物と家族になる資格がある。人生を捧げると思って飼え。

 

子猫から育て、どんなによぼよぼでも歳をとった愛猫を愛しいと思っていた、17年間一匹の猫を愛して看取ったんだ

 

それくらい言わせてほしい

 

「ぼくがうまれてきたのはね」うえだまり

この本は命残り少ない犬が飼い主に、うまれてきた意味を飼い主に語りかけるという内容

 

★感想

飼い主がペットにかけてほしい言葉を犬に言わせてるので、ご都合主義感はあったけど、私は絵に癒やされたしなによりあともう一匹いる猫にはこの犬のように思ってほしい…いや、思ってもらえる飼い主になってやると思えた絵本だった 

 

★まとめ

今月はもううすい絵本しか読めなかった

 

愛猫の死を受け入れたと思っても急に思い出して泣いたり、面白いテレビを観ても内容が頭に入らなかったりする状態だけど小説は2ページずつくらいなら読めるようになってきてるので、近いうちにまた感想を書くと思いますので、本年もよろしくお願いいたします。

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ダヤン17才 平成16年4月22日〜令和4年1月7日没

ja.m.wikipedia.org

私は天国も幽霊も何も信じない。当然、虹の橋だって。

だけど、もし私が死んだあとにこんな場所があるとするならばここで会いたい、抱っこしたい、匂いかぎたい、私を見てほしいと切に願っている。

 

【奇抜すぎる児童書】「穴HOLES」ルイス・サッカー

読んで驚いたし、なぜに早く読まなかったのだろう…しかし、記憶を消してもう一回読みたいとさえ思える衝撃の本に出会ってしまった

これは良い本読んだ…読んだことない方は今すぐにでも読んでほしいとまで言いたい

 

私の語彙力のなさ&文才のなさではこの本の良さが伝わらないかもしれないけど書いていきます

 

☆あらすじと言う名のこの本の説明

落ちてきたスニーカーを拾ったせいで裁判で訴えられ劣悪な更生施設グリーンレイクキャンプ行きになったスタンリー

そこでは、子どもたちがあだなで呼ばれて、満足のいかない食事や衣服を与えられ、ケチな量の水を飲みながら灼熱の大地で毎日シャベルで穴を掘らされる…この分けの分からない状況から話は展開していく

 

この本はとにかく進行がハチャメチャでスタンリーの更生施設での仲間たちとの揉め事や友情、穴をほっていると見つけた金色の筒の謎を中心に支離滅裂な過去話が挟まれていく…という構成

 

スタンリーの祖父エリャ・イェルナッツの過去、祖母との馴れ初め、そして全財産をケイト・バーロウという女犯罪者に盗まれた話

キャサリンという女教師と玉ねぎ売りの青年との恋…引き裂かれた二人…その後の残酷な結末

犯罪者ケイト・バーロウの爆誕秘話とその最期

 

えぇ…これスタンリーとどう関係するの?という話が物語の合間合間に雨あられのように挟まれる

 

…この本どうもわけがわからない…

 

しかしスタンリーが所長室で見つけた化粧ケースをきっかけに、穴で見つけた金色の筒はケイト・バーロウの口紅の蓋である事に気づく

 

ここから読者も「おや?」と思い引き込まれる

 

意味のない話が急速に繋がっていき、急展開を見せるのだ

 

更生施設での唯一の友達ゼロが脱走した事で、スタンリーもゼロの後を追いこの過酷な施設から逃亡する

ゼロとスタンリーが灼熱の大地、過酷な道のりで見つけた数々の手がかり(玉ねぎ)と金色の筒が、施設の秘密を暴き「穴を掘る目的」を明らかにしていく…

 

 

☆感想

この本のあらすじ麻雀の「ピンフ」っていう役を説明するくらい難しい

 

でもこの本は出会ったらすぐにでも買って読んでほしいと言えるほど面白かった今年一番の推し本

 

児童書なのにミステリー小説みたいに数々の伏線が張り巡らされ、所長の登場とともに伏線が回収され始めて、ゼロとの逃亡劇で点と点が線になり、結末で鳥肌が立って終わる

 

こんな読書体験をしたのは初めてというか、なんだか脳を揺さぶられた気がする

この支離滅裂な物語展開からこんなにパズルのピースがはまるようなすっきりとした結末に持っていけるなんて物凄い才能だ…と驚きが隠せない

 

ミステリータッチなんだけど児童書だからハッピーエンドだし、気弱で意思の弱いスタンリーが自ら進んで行動していくという成長も描かれていてそこも感動する要素ではあるんだけど、子供向けだからといって登場人物にご都合展開はなく大人向けな容赦ないブラックさがあるところが良い

あと、読了後は広い世界だけどもしかしたら元をたどれば皆どこかで繋がりがあるのかもしれないと想像力を逞しくしてしまった

 

とにかく生きてるうちに一回は読んでほしい!

 

そう声を大にして言いたい本でした

 

ちなみに、この本は「道」という続編があってスタンリーのその後が読めるらしいので近いうちに読みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【12月半ばに読んだ本まとめ】「発達障害かも?というひとのための生きづらさ解消ライフハック」姫野桂 「サンタのクリスマス」REGULUS【短い感想】

最近読んだ短くてすぐに読める本まとめです

 

「「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」ライフハック」姫野桂

片付けても何故か散らかり、雑談が苦手でいわゆる女子トークというものについていけず、人の話は右から左へ流れてすぐに忘れ、聴覚過敏で人混みに行くと疲れやすい

そんなasdadhdが複合した私が読んでみた感想

この本は漫画と、発達障害を持っている著者が同じく発達障害に悩む人達にQ&A方式でライフハックを教えるという構成になっていて非常に読みやすい

 

ここで取り上げられる発達障害の問題は主に仕事、やっかいな人間関係、複雑な女社会、先延ばしグセ、めんどくさがり、疲れやすさ、忘れっぽさ、についてで、それらの悩みに対して著者が自分なりのライフハックをアドバイスしてくれるといった内容でシンプルな言葉で書かれているし、一ミリずつ積み上げて克服していくといったアドバイスなので「そんな難しいことできないよ」とならないので本当に発達障害特有の特性で悩んでいる人にピッタリです

 

…が、私は30年ほど生きてるのでどのライフハックもだいたいやり尽くしたものばかりだし、あまり参考にはならなかったかなあ

 

仕事にしても「合わなければやめて切り替えていこう」という性格だし、人間関係に至っては過去のいじめで目をつけられないようにビクビク生きて精神を病んだので今では「もう人の顔色なんて見ねーよ、いじめられたらやり返してやる」となってるので、ライフハックを駆使してまでめんどくさい世界でやっていこうと思わないようになってしまった…

 

とはいえ、聴覚過敏や雑踏、光による疲れやすさの対策や、発達障害者にありがちな睡眠トラブルによる体調不良の管理法などはすごくためになったし、私は忘れっぽいので重要な事を腕に直接メモできるリストバンドなどの発達障害支援グッズの紹介が役に立つ一冊でした。

 

 

「サンタのクリスマス」REGULUS

12月に入りクリスマスらしいものを読みたいなと思ってこちらの絵本を読みました

サンタが青い洋服に着替えて月に乗り星星を巡るロマンチックなお話で、イラストが可愛らしいのにどことなく幻想的だし、色合いも夜空に近い暗めの水色を基調とされているので読んでいて癒やされた

 

人間の子供たちだけでなく、いつも頑張ってる太陽たちにもプレゼントをあげるサンタさんの優しさが心にじんわり染み渡る絵本だった

 

 

どちらもKindleunitedにて読みましたが、楽しい読書時間を過ごすことができました。

Kindleunitedを使ってる方はぜひ。