読書人間の電子書斎

〜今まで読んだ本を記録して自分だけの図書室を作るブログ〜

「ねこばん」 牧野忍

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「ねこばん」読了!

 

この作品には癒やされた。たしか、ドラマにもなってたよなあ。

 

あらすじは、定年退職をした頑固者の根本勲60歳が

なぜか、庭にたくさん集まってくる猫たちに翻弄されるうちに

今までの仕事一筋で家庭を省みることなかった自分を

猫の気ままさ、自由さを通し見つめ直すというもの。

 

★感想

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まず、この頑固者の勲さんが最初は猫に対して

「なんだ、お前らは好き勝手しやがって」って感じだったのに

猫の自由さはもちろん、可愛さにメロメロになって

まるで自分の子供を可愛がるかのように

遊んだり、時には煮干しを一緒に食べたり…

 

どんどん、猫に夢中になっていくおじさんのさまが可愛らしい。

 

奥さんは我関せずって感じの態度…というか

本書にほぼ登場しないんだけど

ほんとは、猫を通して勲さんが変わるってわかってたんじゃないかなあ。

結末を読む限りそんな感じがする。

 

ねこばん (竹書房文庫)

ねこばん (竹書房文庫)

 
 

 

この作品、猫ももちろんなんだけど

勲さんが猫の自由気ままさ、どこか哲学めいた所などにふれて

家族をあまり省みることなかった自分を振り返り

これからは…と、家族との距離を縮めていく

そんな物語なんです。

 

で、本書の重要なポイントは

猫の癒やされる写真がたくさん載ってること。

物語を楽しみながら、猫のかわいい姿をたくさん拝めるという

猫好きにはたまらない一冊だった。

 

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