読書人間の電子書斎

〜今まで読んだ本を記録して自分だけの図書室を作るブログ〜

「ノックの音が」 星新一

 星新一の「ノックの音が」読了

 

「ノックの音がした」という文章ではじまる15篇のショートショートが収録されていてブラックユーモアに加えてサスペンス、ホラー風味のある

様々な話、結末であっと驚くような話が短いページにぎゅっとつめられている。

 

お気に入りの話のあらすじ紹介

 

「現代の人生」

人生に疲れた男、友彦がベッドに横たわっていると強盗が押し入ってきた。
強盗は意外にも話の通じる人物で友彦は強盗に人生相談をする。
二人の間に奇妙な友情のようなものが芽生えるが、家に警察が来てしまう。
友彦は強盗にさとされあることを決断する。 

 

「暑い日の客」

精神科医のもとへ男装した女がやってくる
その女は「豚をころしてしまった、犬に追いかけられている」と謎の言葉を口にする
精神科医は女はある精神病なのだと仮定して、女の話に親身になり、アドバイスを与える。
そして、女はすっきりとした顔で帰った。
後日、精神科医は恐るべき事件を耳にする。

 

「夢の大金」

立ち退き寸前の家で独り暮らしの老人のもとに出所したての二人の強盗がおしいる
二人は逮捕される前この家の床下に大金を埋めたといいながら床下を掘りだした
老人が二人の話を聞き出しながら取った行動は…

 

「盗難品」

坂田順平は45才。柔らかな椅子でくつろいでいたところにノックの音がした。
ドアを開けてみると防犯用のベルが完全かどうか調べるだと名乗る業者の青年だった。
しかし、その青年は強盗。彼は金を出せと言う。
順平は素直に金を渡した。
そのあと、警察がやってきてなぜか、順平を逮捕しようとした…その理由は…?

 

「人形」

山沿いの地方で人を殺した男は身を隠していた。
そんな男のもとに謎の老婆が現れ人形を渡す。
その人形は自分の身代わりになってくれるというふしぎな人形だった。
男は考えた「この人形をどこかに隠せば俺は警察に捕まらないのではないか」
男がとった行動は…

 

ノックの音が(新潮文庫)

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ノックの音が(新潮文庫)

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☆感想

星新一ってSFチックなお話が多いイメージだったけど
この「ノックの音が」はどちらかというとミステリーやサスペンス、ホラータッチの話が多く色んなジャンルの話を読んだお得感がある。


あと、強盗多し。

 

星新一のおはこである最後に「おっ!」とビックリさせるどんでん返しに加えて、この作品は二段構えのオチなどもありかなり楽しめた。

 

短い話で楽しめるバラエティパック小説。

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