「ペット・セマタリー 上巻」スティーブン・キング
この本の雰囲気にあってんのかな…このイラスト…
なんで、下巻だけKindleなんだ?まあいいや。
これを読もうと思ったきっかけは映画ペットセメタリーを観たかったから…(映画は原作をまず読みたいというタイプ)
あと、読書サイトのフォロワーさんに「ペットセメタリー読むよ!」と
偉そうに豪語してしまったので2ヶ月かけて読了。
(あの、あれ、私は他の本も併読してるのとキングの作品ってなんか、その中だるみしやすいというか…すまない)
☆あらすじ
医師のルイスは妻レイチェルと娘エリー、息子ゲイジ、ペットの猫のチャーチを連れてメイン州の郊外に引っ越した
近所に住むジャドというおじいさんとも仲良くなれた
数日後、ジャドがペット霊園に案内すると言ってルイス一家はあとから着いていくことになった。
そこは、ペットの共同墓地で、車の通りが多いこの土地では昔からペットが事故に遭うことが多かった。
その悲しみを癒すために何十年も前に子供たちがつくったもので、そこにはさまざまな動物の墓がたてられていた。
医師として新しい職場(大学の病院だったかな)で働き始める
しかし、その初日からヴィクターという若者が高いところから落ちたと瀕死の状態で運び込まれる。
息も絶え絶えのはずのヴィクターはルイスの手をがっとつかみ
「ペット霊園ではーーあそこは本当の墓地じゃない」と
喋りだし、にまりと笑って息絶えた。
ルイスは何かひっかかるものを感じつつ家路に着いた。
数日後、レイチェルとエリー、ゲイジは
レイチェルの両親の元へ遊びに行くことになった。
ルイスはレイチェルの両親とはある理由で仲が悪く家では留守番だった。
その夜、ジャドから「おたくの家の猫が俺の家の前で死んでいる」と電話がかかってきた。
ジャドの家に急行すると確かにそれは猫のチャーチだった。
この猫はエリーの猫だ。
死んだと言えばエリーは悲しむ。
そんな姿を見ていたジャドは「ある提案」をする
ジャドとルイスはチャーチの死骸を持って
ペット霊園のさらに奥に向かう。
そこには、祭壇のようなものがあった。
「そこにチャーチを埋めてみろ」
ジャドは言う。
ルイスは言う通りにして家に帰った
次の日、チャーチは生き返って家に帰ってきた。
それも、生前とは変わり果てた凶暴さをもって。
☆感想
上巻ではエリーがルイスに「チャーチも死ぬの?神様が猫がほしいなら私のチャーチを持っていかなくていいじゃない!」と、死に疑問を抱き、それに対して「仕方ないことだ」とさとすルイスが印象的だった。
このあと、ルイスに起こることがわかるから、よけいに。
大切なものの「死」に対して彼自身が「仕方ないことだ」と割りきることはできるのだろうか…とか考えながら読んでた。
そして、死というものを娘に語るルイスに対して
レイチェルは「子供にそんなことを、教えなくてもいい」と
半ばヒステリックに怒鳴る。
彼女自身も過去に姉を残酷な方法で亡くしていた。
まあ、こんな感じで
上巻はルイスとレイチェルの過去、そして死というものを
掘り下げて描いている。
これは、下巻への伏線だとは思うが、私には少々、上巻が長く感じた。
ただ、そこからの下巻はとてもスピーディーに読めた。
続く