ひっさしぶりに古典ミステリー読んだ。
王道のヴァン・ダインの「僧正殺人事件」
(僧正とはチェスのビショップ。将棋の角行みたいに斜めに動ける。ちなみに将棋で私が好きな駒は飛車、麻雀牌は発)
私、ヴァン・ダイン作品は「グリーン家殺人事件」と
「カナリヤ殺人事件」が好きなんだけども
ヴァン・ダインというと何?とマニアに聞くと
「名作だ」と答えるのがこの「僧正殺人事件」ですね。
というか、そもそも私はミステリーが好きなのに
このブログにあんまりミステリーの感想を書いてない
理由はミステリーって感想を書くのが難しいから…
(フーダニットとかホワイダニットがどうのとかわからん)
なので、ざっとしたあらすじと
犯人わかった時の感想だけここに書いときます。
※ミステリーにおけるネタバレは犯罪だと思うので
犯人に関するネタは一切書きません。
なので、ほんとにさらっとした簡単な記録みたいになってます。
★あらすじ
物理学者ディラード教授の館の弓技場で弓で射られた男の死体が見つかる
名はJ・C・ロビン
探偵ファイロ・ヴァンスは聞き込みをすすめていくうちに
ロビンが亡くなる前いっしょにいた人物が
土木技師のスパーリングだったことをつきとめた。
そこでヴァンスはマザーグースの童謡の文句を連想し一節を暗唱した
「コックロビンを殺したのはだあれ
わたしって雀がいった
わたしの弓と矢でもってコックロビンを殺したの」
スパーリングは雀という意味
ここから、マザーグースの童謡になぞらえた陰惨な連続殺人事件が起こる。
こんな感じのあらすじ。
★感想
事件自体は童謡になぞらえて次々と人が殺されていくという
イカれているとしか言いようがないものなのに犯行は緻密に計算されている
それだけに、高度な頭脳をもつ犯人が冷静に計画しながら
こんなふざけた事件を起こしてるのかと思うと
その犯人の精神が根っから異常なんだなと読んでいて恐ろしくなった。
話が進むにつれて事件の残酷さもますからよけいに。
でも、怖いと書いたけど
ディラード家の隣に住むドラッカー家の玄関に置かれた黒のビショップや
死体から見つかった数学の公式のメモなど
随所に謎が散りばめられててその意味を推理しながら読むのが楽しかった。
ただ、最後まで読んで思ったのは
私、思いっきりミスリードにかかってたなってこと。
上記の謎や犯行が行われたであろう時間の前後の様子
登場人物たちのアリバイから完全に犯人は●●だと思ってた……
が、全然ちがった。
作者が「そうそう、そいつを犯人だと思ってほしいんだよ、でも実はほかにも…」みたいに「かかったな」って感じでほくそ笑んでそう。
あ、でもひとつ疑問
結末はかなりあっさりしたものだったけど
探偵のヴァンスが最後、犯人に対して
しれっとすごいことやらかしてたんだけども
これっていいのかねえ?
びみょうにふれてるような…気が…した……
まあ、面白かったからいいや。