読書が習慣になって10年くらい
子供の頃はあんまり本じたい読んでません。
年に一冊読むか読まないかくらいで若草物語や
クリスマスキャロル、不思議の国のアリスなどなど
(現在は読了済み)
子供の頃に読んでて当たり前の作品を読んでこなかった。
最近、初めて読んだのが「あしながおじさん」
孤児院でおてんばな日々を送る少女ジルーシャの前に
大学に入れてくれるという紳士があらわれる。
条件は学生生活を書いた手紙をその紳士に定期的に送ること。
ジルーシャは紳士に「あしながおじさん」というあだ名をつけて
手紙を送り続ける。
この作品、ジルーシャがおじさんに送る手紙の内容だけで物語がすすんでいく。
学校生活のことや休みの日はこんなことしたよ!的な手紙が
へたうまなイラストといっしょに描かれていて笑える。
また、ジルーシャは小説家も目指していて本も出版できた。
読者もジルーシャから日常のお話を聞かせてもらってるような気分になるし、手紙を通しておじさんのイメージも変わってくる。
物語序盤の手紙⬇
おじさんは手紙をくれない。名前も教えてくれない
なにひとつ楽しくない一方的な、文通。
中盤の手紙⬇
ジルーシャの学生生活楽しい!ジルーシャが病気で寝込んだりすると、お見舞いの花束を送るおじさん。
こういう帽子に憧れます!という手紙を送ると帽子を買う気お金を送金するおじさん。おじさん、めっちゃ優しいじゃないか…
社交界に行こうとするジルーシャを阻止したり
おじさんは親のような気持ちなのか…それとも…焼きもちか…
そんなある日、ジルーシャは夏休みを使って遊びにいく
そこで、とある好青年ジャーヴィと出会う。
ジルーシャとジャーヴィはほんのりと心を通わせていく。
なのにジャーヴィは突然、ジルーシャになにも告げることなく帰ってしまう。
後半の手紙⬇
ジルーシャもそろそろ卒業。
ジルーシャはおじさんの正体を知りたかったのに
不器用なおじさんの優しさが嬉しくて家族になれたらどれほどよかったか…と、思ってたのに。おじさんは正体を表してくれない。
もう、知らない!さようならってなる。
しかし、ジルーシャの本が売れた。
ジルーシャはおじさんに今まで、夢を叶えるために出してもらったお金を返したい。
そして、ジャーヴィが突然帰ってしまったことについて
それはきっと、自分がジャーヴィの気分を害してしまったからだと悩みのたけを全て手紙に再びしたためた。
ラスト⬇
おじさんから、ジルーシャのもとへ手紙が届く。「会ってほしい」と。ジルーシャは承諾しおじさんに会いに行く。
ここからは、かかなくてもわかると思う。
おじさんの正体はもちろんあの人。
私は、正体がわかったときに思わず「ヒャア」と変な声が出た。
おじさんに初めて会ったジルーシャは改めておじさんに手紙を送る。
おじさんと会った30分間がとても楽しかったこと。
そして、これからはずっと一緒に居られること。
孤児院で育ったジルーシャにもやっと家族ができること。
そして、この手紙のしめくくりは
「これは私が生まれて初めて書いたラブレターです」
「ちゃんと書き方を知っているなんて妙ですわね?」
「永久に永久にあなたのものであるジュディより」
なんか甘酸っぱいな。
これ文通恋愛小説だったんだ。
おじさんはあれか。
初めてジルーシャを見たときから
ひとめぼれをしていたんだな、たぶん。
そして、ずっと側で見守ってたんだ。
おじさん…ジルーシャに気を使わせてはいけないから
正体を隠してたのかな…まあ恥ずかしかったとかそんなのもあるか。
でも、ジルーシャの大学生活の手紙を読んでうきうきしたり焦ったりする、おじさんの姿を想像するとなんだかほほえましいなあ。
恋愛小説苦手めな私でも
どんどん、おじさんの正体が浮かび上がってきて
ジルーシャがおじさんに会いに行くシーンにはドキドキさせてもらった。
そして、最後の手紙があまりにもかわいすぎる。
こういう純粋な世界観はかなり好き。
古風だけど直筆の手紙ってのがなんかいい。
やっぱり、名作は読んどいた方がいいなあ…。
ちなみに、母にあしながおじさんを読んだことがないというと
「どうやったらそんな名作に出会わずに生きていけるのか?」
と、マウントとられた。
でも、このあしながおじさん、二作目もあるから
これから、それも読みたいと思う。楽しみ(*´∇`*)