【怪談シリーズ】「山と村の怖い話」平川陽一【短い感想】
山系の怖い話といえば「山怪」という作品があるのですが↓
山とか神秘に包まれた怪談も大好きで
似たようなタイトルのこの作品も読んでみた。
「山と村の怖い話」これは、けっこう怪談慣れしてる私でも怖かったです
この作品は
「山の不思議」
「村の怪異」
「不吉な因果」
「伝説の謎」の4つの章に分かれているのだけども
やはりメインとなる山と村の怪談が非常に良い
山と村の怖い話と銘打ってるので山村の神秘性を
おしたような話が最初から最後まで続くのかなと思ってたけど
現代怪談からキツネや蛇などの狐狸妖怪の怪談をはじめ
あの有名な「津山事件」などの殺人事件が絡んだいわゆる人怖話
伝説や伝承が元になっている少し不思議な話など様々で
話の幅が広くてぶっ続けで読んでても飽きない。
また、村八分や炭坑労働者、遊郭跡地の怪談なども収録されているのだけども、陰惨な歴史を掘り下げながら描かれていて幽霊よりも人間の心の闇の方が怖いなと思わせられる話が多いように感じた。
あと個人的に気に入ってるのが「伝説の謎」の章
その土地のルーツや儀式やパワースポットなどの
少し不思議な話が目白押しで知的好奇心をくすぐられた。
なんか、行ってみたいなと思いましたね。
山系怪談のなかでも上位に入る作品でした。
いつか「山怪」の感想も書きたいな。