読書人間の電子書斎

〜今まで読んだ本を記録して自分だけの図書室を作るブログ〜

【あの歌が頭から離れない】不安の種【ホラー映画少しネタバレあり】

ぬかるんだー道をー行こうー〜♪ボロボロの道を行こう〜♪新しいー靴がー汚れたー♪だからー私はー歩くのがーーー嫌いー〜♪ これ観たあと、子どもたちが歌うこの気味の悪い歌が頭から離れない 不安の種 石橋杏奈 Amazon この前、観たばかりなのでざっくばらんに…

【怪談シリーズ】「営繕かるかや怪異譚」小野不由美【優しい世界、短い感想】

こんなに優しい怪談本は読んだことがない 久しぶりの小野不由美作品、良いものを読ませてもらった 営繕かるかや怪異譚 (角川文庫) 作者:小野 不由美 KADOKAWA Amazon ↑「営繕かるかや怪異譚」の一作目です ★あらすじ この作品は、6話からなる短編となってい…

【侘しさを感じる】「女のいない男たち」村上春樹【長めの感想】

ついこの前読み終わった村上春樹の「女のいない男たち」6話からなる短編集です ↓私が読んだのは単行本 女のいない男たち (文春文庫) 作者:村上春樹 文藝春秋 Amazon 村上春樹の短編集は比較的読みやすいけど、やはり私の中途半端な読解力では大した解釈はで…

【生まれた意味】「雪のひとひら」ポール・ギャリコ

「トマシーナ」は幸せな結末だけど微妙だった的な感想を書いたけど、なんだかんだでこのファンタジーな世界観が気に入ってしまって読んだポール・ギャリコ2冊目 雪のひとひら (新潮文庫) 作者:ポール ギャリコ 新潮社 Amazon ↑私が読んだやつとは表紙が違う…

【化物よりもたちが悪いやつ】「ぼぎわんが、来る」澤村伊智

この前読み終わったばかりの作品「ぼぎわんが、来る」 ぼぎわんが、来る 比嘉姉妹シリーズ (角川ホラー文庫) 作者:澤村伊智 KADOKAWA Amazon ちょいと、不思議なホラー小説体験をさせてもらった こちら映画化もされている 例によって原作を先に読まないと映…

【愛犬の幸せのために狂犬病ワクチンは必須】「クージョ」スティーブン・キング

なんちゅーもんを読んだんじゃ(千鳥のノブ風) この作品は映画化もされているらしく母は観て知っていたらしい 私は原作を先に読まないと映画は観れない謎の体質なので、映画の方は未視聴 と言う事で、なんの事前情報もなく「クージョ」を読みました クージ…

【夏の怖い本祭り2021最終回】「旧怪談」京極夏彦 「ひとりで夜読むな」夢野久作、江戸川乱歩、小栗虫太郎etc…新青年傑作選怪奇編

怖い本祭り最終回って事で、いっきに2冊の本の感想をだべりまくっていこうと思います 1冊目「旧怪談」 まず、京極夏彦…「巷説百物語」「姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」は読了済みで、おととい読み終えたのは「旧怪談」という本です 旧(ふるい)怪談―耳袋より (幽ブ…

【読んでみな、飛ぶぞ】「HIGH SCORE」20巻 津山ちなみ

この漫画、りぼんで連載されていて 私が小学校低学年の頃に初めて1巻を買ってハマったのがきっかけで、かれこれ20年以上(!?)かかさず毎年コミックを購入して読んでます。 ↓初めて買ったやつ、表紙がインパクトの鬼 HIGH SCORE 1 (りぼんマスコットコミッ…

【癒やしと儚さの融合】「子どもたちの長い放課後」仁木悦子

古典ミステリー好きな方なら知ってるやも… 仁木悦子さんは胸椎カリエスで闘病中に「猫は知っていた」という作品を書き上げデビューし、和製クリスティとも言わしめた日本の女性ミステリー作家 ユーモアで軽快な文体に、がっつりした話の構成、綿密な伏線で謎…

【夏の怖い本祭り2021第四弾】「姉飼」遠藤徹【短い感想】

「粘膜人間」に続いてぶっとんでるホラーといえば、これですよ? って言えるくらいぶっとんでるホラー小説 姉飼 (角川ホラー文庫) 作者:遠藤 徹 KADOKAWA Amazon 正直、この本を読んだって思われたくないというか…私が変態、もしくは性的倒錯者のヤバイやつ…

【一見ホラーなミステリー】「鬼の棲む家」吉村達也

この前、読了した「鬼の棲む家」 鬼の棲む家 (集英社文庫) 作者:吉村達也 集英社 Amazon 吉村達也さんは「文通」という作品を去年読んで、悪い意味で衝撃を受けた作家さん …で、これが私が読む吉村達也作品2作目なのだけども、やっぱり安定して面白かった…と…

【バイオハザードCG映画】「バイオハザード:ヴェンデッタ」【レベッカの可愛さを堪能するする】

バイオハザードのCG映画観るのこれで3回目 なんというか、ゲームだと自分が操作するから実感が湧かないんだけど 映画だとクリスやレオンがユーモア言って喋ったり、激しく動いて戦い負傷したりもするから「ああ…この人達も人間なんだ」って思える バイオハザ…

【霊媒探偵城塚翡翠】「medium」相沢沙呼

Twitterでも確実にタイムラインに流れてくるので気になってはいたけど 本屋大賞にノミネートされた新本格ミステリーだと知って「本屋大賞」という言葉に弱いミーハーな私はこの作品を読む事に決めた medium 霊媒探偵城塚翡翠 作者:相沢沙呼 講談社 Ama…

【夏の怖い本祭り2021第三弾】「ぼっけえ、きょうてえ」岩井志麻子

岩井志麻子ですよ、岩井志麻子 5時に夢中で下ネタを繰り出しまくるあの岩井志麻子さんのデビュー作品 ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫) 作者:岩井 志麻子 KADOKAWA Amazon この作品、6年くらい前に読んだんで内容はうっすらと、覚えてる程度なのですが…

【世間一般を押しつけるな】「カケラ」湊かなえ

久しぶりの湊かなえさん、相変わらずブラックで読み終えたあとはしばらく放心状態だったけど、遅読の私がさくさくと読み終えたくらい面白かった カケラ (集英社文芸単行本) 作者:湊かなえ 集英社 Amazon イヤミスは疲れるので最近は読んでなかったけど、なに…

【丁寧な拷問をします】グロホラー映画「拷問男」【微ネタバレあり】

おっかねー映画をみてしまったー 拷問男(字幕版) ビル・ベイカー Amazon ↑プライムでも配信中です、アマプラは時々グロ映画テロをしますね しかしこれ邦題がわるいですね、B級映画感がすごいです 確かにおっかない映画なんだけど、きっちりとしたホラー映画…

【真夏の怖い本祭り2021第二弾】「超」怖い話 超-1怪コレクションvol.2

とにかく夏、夏といえば怪談ってことで8月に入り読んだのがこれ 「超」怖い話 超‐1 怪コレクション〈vol.2〉 (竹書房文庫) 竹書房 Amazon 一般人の方から集めた怖い話をこの一冊にぎゅっと集めた短編集 話自体は短いから読めるのだけど、実話怪談だけを集め…

【娘の歪な愛情】「かか」宇佐見りん【短い感想】

「推し、燃ゆ」で芥川賞を受賞した著者のデビュー作「かか」を読んだ短い感想を書いていきます なぜ、短いかは毎度の事ながら私と文学作品の相性が悪すぎるからだ (私の読解力がない) かか 作者:宇佐見りん 河出書房新社 Amazon ちなみに、私はまだ「推し…

【真夏の怖い本祭り2021第一弾】廃墟の怖い話

私が勝手に真夏に開催する怖い本祭りの第一弾はこの本 廃墟の怖い話 (宝島社文庫) 作者:風羽 洸海,裂田 伊織,佐野 和哉,久保田 一樹,禾,悠井 すみれ 宝島社 Amazon 廃墟の怖い話 これは小説投稿サイト「小説家になろう」のホラー部門から選ばれた話と書き下…

【若者たちよ人の話を聞け】コメディホラー「タッカーとデイル 史上最高にツイてないやつら」

ちょいと前になにかコメディタッチのホラーでも観たいなあと思って、アマプラで観たのが「タッカーとデイル 史上最高にツイてないやつら」 タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(字幕版) アラン・テュディック Amazon これ結構、ツボだったのでざ…

【西向く犬】「少年と犬」馳星周

東日本大震災から5年間彼は走り続けた 【第163回 直木賞受賞作】少年と犬 (文春e-book) 作者:馳 星周 文藝春秋 Amazon 直木賞受賞作でもあるこの作品、なんとなく手にとって読んでみたけど、こんなにも泣くことになるとは思いもよらなかった 例によって語彙…

【おすすめしたいミステリー】「北ア山荘失踪事件」森村誠一【ランキング形式感想】

森村誠一はこの短編集↓ 北ア山荘失踪事件~森村誠一ベストセレクション~ (光文社文庫) 作者:森村 誠一 発売日: 2017/11/24 メディア: Kindle版 …が、初読みなのだけれども「野性の証明」や「人間の証明」などドラマ化もしているのでめっちゃ有名な作家さん…

【その才能わけて】「闇に降り立った天才アカギ」1巻 福本伸行

中学の時アカギアニメを観て、去年に麻雀にはまった私(ただし相手もいないし、雀荘行く勇気もないのでネト麻) アカギの原作も去年くらいから読み始めたので、短い感想を記録していく。 アカギ-闇に降り立った天才 1 作者:福本 伸行 フクモトプロ/highst…

【ブッダが我を忘れる】「聖☆おにいさん」19巻 中村光

私はこのブログでは漫画の感想も書いていきたいのだけども、1巻から書いていくのは難しいので、刊行されている最新巻を読んだ感想をぱぱっと書いていくことにします。 んで、最近読んだのは「聖☆おにいさん」19巻 聖☆おにいさん(19) (モーニングコミ…

【淡いBL小説の短い感想】「雨更紗」長野まゆみ

長野まゆみは「少年アリス」を読んだことをきっかけに、その世界観のとりこになってしまい、今では立派なまゆみストになってしまった私。 梅雨ということもあり、この前読了したのは「雨更紗」 雨更紗 (河出文庫) 作者:長野まゆみ 河出書房新社 Amazon 毎度…

【嫌ミスか?】ギリアン・フリン「ゴーン・ガール」下巻感想【ちょいネタバレ】

下巻やっとこの前、読み終わったー。 嫌ミスは苦手なのですがこの小説はわりとサラサラと読めました。 こちらは「ゴーン・ガール」の上巻の感想↓ ellery0y.hatenablog.com ★下巻のあらすじ 下巻では、上巻のエイミーの日記がニックを社会的に追い詰めるため…

【全オタクの代弁者】「まるごと腐女子のつづ井さん」つづ井

「オタクになる前の記憶がない」 「腐女子のつづ井さん」というエッセイ漫画は知っていたのだけれど 詳しくは知らなかったので、画像検索をかけたらこの言葉を発するつづ井さんの友人のコマを目にした このセリフに心当たりのある私は一気にこの漫画に興味を…

ブラックユーモアが冴える「短劇」坂木司

6月に入って1冊目に読了した本 坂木司さんの「短劇」 短劇 (光文社文庫) 作者:坂木 司 光文社 Amazon こちらは26篇の短編集になっており そのなかでも、私がお気に入りだった話のあらすじとざっとした感想を書いていきたいと思います。 「雨やどり」 結…

些細な違和感を恐怖に変えた小説「ファミリー」森村誠一

私が5月に読んだ本 森村誠一「ファミリー」 ファミリー (講談社文庫) 作者:森村誠一 講談社 Amazon これね…たしか、子供の頃ドラマでやってて印象に残ってる作品なんです で、本屋で見つけたのでさっそく買って読んでみたんですが、いやー気持ち悪いし怖い…

【ちょい愚痴あり】解釈が難しい「忌館」三津田信三

三津田信三さん。 ホラーとミステリーを融合させた作風が特徴で、新感覚の読書体験ができるので最近、読みふけっている作家さんです。 この前読んだのがこの作品 忌館 ホラー作家の棲む家 (講談社文庫) 作者:三津田信三 発売日: 2014/05/09 メディア: Kindle…