読書人間の電子書斎

〜今まで読んだ本を記録して自分だけの図書室を作るブログ〜

増幅していく嘘「少女地獄」夢野久作

「ドグラ・マグラ」「いなかの、じけん」以来の夢野久作 少女地獄 (角川文庫) 作者:夢野 久作 発売日: 1976/11/29 メディア: 文庫 ↑私は夢野久作けっこう好きでコレクションしたいので文庫(米倉斉加年のカバーイラストのもの)で読んだのですが Kindleや青…

第30回鮎川哲也賞受賞作「五色の殺人者」千田理緒

最近、ネット麻雀で国士無双に2回連続で振り込むという不運を味わったので、しばらくは麻雀から離れてひたすら本を読みたいと思って読んだ推理小説。 五色の殺人者 作者:千田 理緒 発売日: 2020/10/10 メディア: 単行本 「五色の殺人者」鮎川哲也賞の受賞作…

【嫌ミス】ギリアン・フリン「ゴーン・ガール」上巻感想

……こんなヘビーなミステリー小説だったんか。 映画化もして話題になった「ゴーン・ガール」私は気になりつつも観てなかった。 私は映画は先に原作を読む派だから映画を観ることができなかったのだけども、この前原作の上巻を読了しました。 ゴーン・ガール …

【小市民シリーズ】米澤穂信「春期限定いちごタルト事件」

米澤穂信作品は「満願」「王とサーカス」「本と鍵の季節」と…あとなんか短編みたいなのを読んだことがあるからけっこう知ってると思うんですが、この「小市民シリーズ」は読んでなかった 昔、漫画で読んだことがあったと思うけど覚えてないので原作を買って…

【怪談シリーズ】井上雅彦「黒い遊園地」 工藤美代子「怖い顔の話」【短い感想】

最近読んだ怪談本を短い感想でまとめようと思う。 まず一冊目 ホラーアンソロジー「黒い遊園地」 黒い遊園地 (光文社文庫) 作者:井上 雅彦 監修 発売日: 2004/04/14 メディア: 文庫 これはアンソロジーとなっており遊園地をテーマにした怖い話を読むことがで…

イースターがテーマのウサギと鳥の絵本【ビアトリクス・ポター、小川未明、新美南吉、なかえよしを】

4月4日はイースター(キリストの復活祭)ということで イースターをテーマにKindleで絵本や童話を読んだ その絵本などのひとくちメモ感想を書いていこうと思います。 ★ピーターラビット①/ビアトリクス・ポター 【対訳】ピーターラビット ① ピーターラビット…

【本格推理小説】「チャイナ橙の謎」エラリー・クイーン

久しぶりのエラリー・クイーン ずっと気になっていた国旗シリーズの 「チャイナ橙の謎」をこの前、読了。 まあ、いつもの通り 推理小説系の小説は大した感想が書けないので覚書として記録。 ☆あらすじ ディヴァシー嬢は看護師でヒュー・カークの世話をしてい…

【怪談シリーズ】「山と村の怖い話」平川陽一【短い感想】

山系の怖い話といえば「山怪」という作品があるのですが↓ 山怪 山人が語る不思議な話 作者:田中康弘 発売日: 2015/06/06 メディア: 単行本(ソフトカバー) 山とか神秘に包まれた怪談も大好きで 似たようなタイトルのこの作品も読んでみた。 山と村の怖い話 …

辛口評価「トマシーナ」ポール・ギャリコ

この前、読み終わりました。 ポール・ギャリコは初読み。 でもポール・ギャリコは家の本棚に何冊か並んでいてファンタジーものを読みたい気分だったので「トマシーナ」を読みました。 トマシーナ (創元推理文庫) 作者:ポール・ギャリコ 発売日: 2004/05/25 …

四畳半神話大系のスピンオフ「四畳半タイムマシンブルース」森見登美彦

さあ、読み終わったぞー「四畳半タイムマシンブルース」 四畳半神話大系の主人公、主人公が想いを寄せる明石さん 悪友の小津、下鴨幽水荘の主の樋口氏が帰ってきた…… と、言いたいところだけど私は森見登美彦氏のファンになって日が浅い なもんで「四畳半神…

【ネタバレなし】青柳碧人「赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。」

日本昔話ミステリー「むかしむかしあるところに死体がありました」を読んでから、ずっと気になっててやっと読むことができた 「赤ずきん、死体と出会う。」 ★あらすじ 簡潔に書くと、赤ずきんちゃんが探偵で童話の世界で起こる殺人事件をバッタバッタと解決…

【ご当地怪談シリーズ】オキナワノコワイハナシ

とにかく観てみてと言いたい琉球怪談シリーズ、アマプラで観れます ↓この作品って、沖縄の琉球放送ってところで放送しているようで いわゆる、沖縄のローカル番組みたいなものなのかな? オキナワノコワイハナシ1 メディア: Prime Video 最近、怖い話を渇望…

【怪談シリーズ】怪談呪い家族【短い感想】

怪談・呪い家族 (TO文庫) 作者:山口敏太郎,中沢健,牛抱せん夏 発売日: 2015/06/01 メディア: 文庫 このまえ、読了した階段本。 山口敏太郎さんは作家さん 中沢健さんは小説家、脚本家 牛抱せん夏さんはYou Tubeでも配信している有名な怪談師 (怪談グランプ…

【怪談本シリーズ】短編怪談「鬼談百景」小野不由美

小野不由美さんと言えば「残穢」!と支持するほどの 残穢過激派の私だけど、こちらの「鬼談百景」も読んでみた。 ellery0y.hatenablog.com こちら、短編集となっており やはりどれもゾクゾクする話ばかりで捨て話はなし また「残穢」の元となる話も載ってい…

佐藤愛子「九十歳。なにがめでたい」

「気がつけば、終着駅」でこの作家さんを知りこのエッセイを読んだ。 九十歳。何がめでたい 作者:佐藤愛子 発売日: 2016/08/01 メディア: 単行本 内容としては90歳の著者が年齢を重ねて思うことや 現代人と昔の方の考え方の違いについて語るというもの 例え…

ジョン・スタインベック「ハツカネズミと人間」

これも私が読書メーターで挑戦している「ガーディアンの1000冊読破」のなかの1冊なんですけどね… 読み終えたのは「怒りの葡萄」で有名なスタインベックの 「ハツカネズミと人間」 スタインベック「ハツカネズミと人間」読んだ農場を渡り歩いて働いてい…

「ほんまにオレはアホやろか」水木しげる

いわずとしれた「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な水木しげるがかいたエッセイ 「ほんまにオレはアホやろか」昨日読み終わったんだけども ほんまにオレはアホやろか (講談社文庫) 作者:水木 しげる 発売日: 2016/04/15 メディア: 文庫 非常にためになった………っ! こ…

下ネタがもはや清々しいゾンビ映画「ゾンビワールドへようこそ」

ゾンビものが好きでよく観るのですがやっぱそのなかでもよかったやつはこれ。 ゾンビーワールドへようこそ [Blu-ray]発売日: 2018/05/09メディア: Blu-ray ★あらすじ主人公はイケテないボーイスカウト3人組 ベン(優等生)カーター(童貞を気にしている)オギー…

「ダヤンのクリスマスまでの12日」池田あきこ

猫のダヤンというキャラクターがいまして たぶん、絵を見たら見たことあるとなる人もいるかも。 こんなキャラなんですけども… ダヤンのクリスマスまでの12日 作者:池田 あきこ,佐藤 かずよ 発売日: 1990/10/01 メディア: 単行本 猫のダヤンはもともとは人間…

【ちょいグロいため閲覧注意】ホラー映画「テリファー」の軽い感想

このイラストもこんな感想ブログに使われるって思ってなかっただろうなあ… ごめんな、観ちゃったよ 「テリファー」 ピエロが人を殺しまくるスプラッター映画 テリファー(吹替版) メディア: Prime Video 見てほしい、同じピエロなのに この落差よ… テリファ…

「僧正殺人事件」 ヴァン・ダイン【ネタバレはなし】

ひっさしぶりに古典ミステリー読んだ。 王道のヴァン・ダインの「僧正殺人事件」 僧正殺人事件 (S・S・ヴァン・ダイン全集) (創元推理文庫) 作者:S・S・ヴァン・ダイン 発売日: 2010/04/05 メディア: 文庫 (僧正とはチェスのビショップ。将棋の角行みたいに…

村上春樹 「一人称単数」

村上春樹「一人称単数」を読んだのだけど やっぱり、村上春樹って難解だねって話。 ★あらすじ この作品、エッセイ風の短編となっており まあ、難解だねって言ったけど今までの村上春樹作品と比べると 格段に読みやすい。 今まで出会った女性の話や 学生時代…

メーテルリンク 「青い鳥」

メーテルリンクの「青い鳥」読みましたー(^^) 青い鳥 (新潮文庫) 作者:メーテルリンク 発売日: 1960/03/22 メディア: 文庫 いわゆる「幸せの青い鳥」ってやつで有名な作品 こちら、戯曲となっておりまして 戯曲っていわゆる脚本みたいなやつで 少し物語の風…

ありがとうございます

このブログ1ヶ月はまるまる書いてない 私生活でショックな事もありしばらく休んで いちおう、読書だけは続けてた(本読まないと気持ちが安定しない)ので 読んだ本はかなりたまってきてたんですね。 ショックな事があっても 気持ちを安定させるために本を読…

「ねこばん」 牧野忍

「ねこばん」読了! この作品には癒やされた。たしか、ドラマにもなってたよなあ。 あらすじは、定年退職をした頑固者の根本勲60歳が なぜか、庭にたくさん集まってくる猫たちに翻弄されるうちに 今までの仕事一筋で家庭を省みることなかった自分を 猫の気…

大人向けの絵本「悪戯王子と猫の物語」森博嗣&ささきすばる

悪戯王子と猫の物語 (講談社文庫) 作者:森博嗣 発売日: 2016/06/17 メディア: Kindle版 これを読み終えた。 正直、解釈が難しかった、私の解釈でらあらすじの説明を… 天使と使いの猫が下界に済む人間たちの 人間模様を一冊に納めた本を読むという作中作から…

へんな古代生物

読書はもともと好きなのですが 特に最近はまってるのが図鑑形式の本で 読んだのは「へんな古代生物」 へんな古代生物 special edition 作者:北園大園 発売日: 2013/05/24 メディア: Kindle版 文字通りへんな古代生物が 筆者の面白い解説ととももに勉強にもな…

【ご当地怪談シリーズ】兵庫の怖い話ージェームス山に潜む老紳士ー 宇津呂鹿太郎

兵庫県って何があるんだろう…神戸は有名だけど…明石焼きとかなら知ってる。(アニメ「ナルト」の淡路にあるニジゲンノモリに行きたくてそのへんの名物を知りたくてネット検索して知った) そして、タイトルにある「ジェームス山」とは神戸は垂水区にあるらしく…

文章のない絵本「ウエスト・ウイング」エドワード・ゴーリー

久米田康治先生の「さよなら絶望先生」に 影響されてエドワード・ゴーリーという絵本作家を知りました。 さよなら絶望先生(1) (週刊少年マガジンコミックス) 作者:久米田康治 発売日: 2012/11/12 メディア: Kindle版 ⬆ コミックは和紙でできており、その…

なにひとつ解説などできない村上春樹「TVピープル」

村上春樹作品って難解で これは一冊読んだだけでは分からない作家だと思って 理解できるまで読んでやろうと思って 「ねじまき鳥クロニクル」「ノルウェーの森」 「1Q84」「騎士団長殺し」「羊をめぐる冒険」 「アフターダーク」「海辺のカフカ」をざっと読み…